2014年8月5日火曜日

家庭医療サマーキャンプin黒松内

7/26~27の2日間、「家庭医療サマーキャンプin黒松内」を開催しました。
北海道勤医協における地域医療の拠点である黒松内診療所を舞台に家庭医療を学ぶ企画の第3弾です。
(第1弾:家庭医療ウインターキャンプ、第2弾:家庭医療スプリングキャンプ)
黒松内・月寒・余市・小樽・北区ぽぷらの各診療所と、中央病院から計20名が参加しました。

はじめに、「酪農家の方へのライフストーリー」を行ないました。
家族や自身の生活、行政など取り巻く環境、そして病体験を通して、これまでの人生にとって酪農とは?をお聴きし、黒松内という地への思いを知ることができました。

続いて、「家庭医療ワークショップ:臨床推論から家庭医療へ」。ある症状を訴えて受診した患者の事例を元に少ない情報から病名を突き止めるまでのワークショップです。
多職種がそれぞれの視点から、生活背景は?家族歴は?行動範囲は?などを推論していきながら、患者が抱える問題の原因を探ることの大切さと、その根本解決のためにはプライマリヘルスケアの視点(=源流にさかのぼること)が重要であることを学びました。

また、翌朝には「黒松内フットパス」に挑戦。
フットパスとはイギリス発祥の歩くことを楽しむ道のことです。黒松内町は天然記念物である「北限のブナ林」を中心とした豊かな自然と牧歌的な風景を町の資源として、黒松内町を訪れる方々にその自然や環境の素晴らしさを満喫して欲しいと、フットパスの整備を行なってきました。
地域づくりは健康づくりから~地域医療は後追いの病院医療ではなく、健康づくりの医療であることが重要です。黒松内の自然あふれるフットパスコースを散策しながら、地域の特性を生かした医療としての町づくり、今、地域医療にとって大切にしなければならないこととは何か?を考えました。

今回の家庭医療キャンプは黒松内町最大のイベントでもある「ビーフ天国」に併せた日程での開催としました。 ビーフ天国では美味しいお肉や絞りたての牛乳に舌鼓を打ち、また、健康チェック(血圧測定、骨密度測定・体脂肪測定、医師による健康相談)も実施し、黒松内町の方々と大いに交流することができました。
悪天候の中での開催でしたが、黒松内町の魅力(町・人・自然・味覚)を全身で感じながら、楽しく学び交流できた2日間でした。